スプートニク:マキシム・マトヴェエフ(シャーロック・ホームズ役の俳優)は物理的にヒーローらしい派手な動きを求められたのでしょうか?
ヌルベク・エゲン監督:俳優はシャーマンのように最初から何でもできると思っている人がとても多いです。けれど、マキシムの場合は本当に自分ですべてやってのけるのです。すべてのアクションシーンをスタントマンなしで、自分で走って跳んで演じています。一度、マキシムが転倒したことがあり、私たちは足を骨折したんじゃないかと思ってドキドキしました。救急車で病院に運ばれましたが、幸い大事に至らず、2~3週間杖をつく程度ですみました。可笑しいのはマキシムが怪我をしたのが、玄関の階段を段跳びして走って行くというだけの一番簡単なシーンだったことです。もっと危険なシーン、例えば馬車から水に飛び込むシーンや、頭をナイフで刺されるシーン、頭をナイフで切られるシーンなどでは一度も撮影を止めたことはなかったのに。他の俳優も大怪我をしましたが、そのときも皆、男らしい振る舞いでした。